医療法人前橋北病院

医療法人前橋北病院ロゴ
お知らせ 職員募集 スタッフブログ 医療コラム お問い合わせ

【診療科目】

内科/呼吸器科/消化器科/
循環器科/アレルギー科/
内分泌内科/神経内科

【診療時間】

午前  9:00~12:00

午後 14:00~17:30

【休診日】

木曜午後、日曜、祝日

【面会時間】

平日 14:00~20:00

休日 11:00~20:00

プラセンタ注射

自由診療は(税込)

初回、再診どちらも1000円に
なります。

受付随時(予約なし)です。

医療コラム

便通異常を伴う患者に対する新規プレバイオティクス食品の効果

医療法人 前橋北病院 山岡和幸

便通異常を伴う患者に対する新規プレバイオティクス食品の効果 (第1報)

【目的】
加齢や抗生物質の使用等による腸内細菌叢の変化が便通異常の一因にある。特に高齢者では習慣的な便秘に悩むケースが多いが、食物繊維を多く含む緑黄色野菜や発酵乳等を充分に摂取することも困難である。そこで、少量で腸内のビフィズス菌を増殖させる働きが期待できる新規プレバイオティクス食品「B.G.Sパウダー」を用いて、便通異常を伴う患者様(入院3名、通院33名)における効果を検討したので報告する。

【方法】
便通異常を有する36名(男性9名、女性27名)に「B.G.Sパウダー」を1日1回1包(1.5g)28日間継続的に摂取していただいた。自己記入式の調査票により、摂取前後における排便状況(排便回数、便性〔形状、臭い〕、排便後の感覚、改善の有無)等についてアンケート調査を行い、排便回数についてはWilcoxon符号順位検定を行った。調査に対し、十分な説明の上同意を得た方を対象とした。

【結果】
被験者の年齢は21歳から92歳(平均61.5歳)、多くが便秘傾向(35名)であり、排便回数が3(回/週)以下は79%であった。「B.G.Sパウダー」摂取により、28名(78%)が便通改善ありと回答し、排便回数は3.1±1.6(回/週)から6.0±3.2(回/週)と有意に増加した(p<0.01)。便の形状は「コロコロ状」から「バナナ状」に移行し、排便に「時間がかかる」から「すんなり」(79%)へ、排便後の感覚も「残った感じ」から「すっきり」(86%)へ移行した。なお、改善ありと回答した28名中16名は以前より便秘薬を服用していたが、4名は服用を中止した。

【考察】
便秘や下痢等の便通異常は健常者にも多く見られるが、何らかの疾病を抱える患者にとっても切実な悩みである。特に高齢者では、食事や水分摂取量の低下や腸内環境の乱れ等もあり、便秘は長期化している。排便を促すには便秘薬を常用する場合が多いが、効果が漸減したり、身体への負担をかけることもある。今回の調査で「B.G.Sパウダー」の摂取により排便を促進すること等が示唆されたが、このような食品を用いて腸内環境を改善させて自然な排便を促進することは、患者のQOLの向上にも寄与しうる。さらに医薬品の使用量を少しでも低減できれば、医療費削減にも繋がると思われる。


<第22回日本静脈経腸栄養学会>で発表

便通異常を伴う患者に対する新規プレバイオティクス食品の効果 (第2報)

【目的】
便通異常で脳む患者社多く、使用される便秘薬も様々である。しかしながら、長期服用による効果減弱に伴う使用量の増加や腹部症状などの指摘もある。そこで、第1報に引き続き、便秘薬使用状況と「B.G.S.」投与の効果を検討するとともに、併せていくつかの症例について報告する。

【方法】
便通異常を有する36名(男性9、女性27)に「B.G.S.」を1日1回1包(1.5g)28日間継続摂取させた。アンケート結果に基づき、摂取前の便秘薬使用と便性改善率及ぴ改善に要した日数を算出した。症例は当院入院患者であり、排便状況や処方薬剤について調査した。

【結果】
「B.G.S.」摂取前の便秘薬使用群(22名)の便性改善率は73%、改善に要した日数は平均10.5日であった。摂取前の便秘薬不使用群(13名)の便性改善率は85%であり、改善に要した日数は平均7.2日であった。

症例1:71歳女性、(現病歴)糖尿病、高血圧、気管支喘息、。酸化Mgを常用。糖尿病検査入院中に「B.G.S.」を28日間摂取。3日に1回程の排便であったが、摂取7日頃からほぼ毎日便通があり、便性も改善した。

症例2:70歳男性、(現病歴)肝硬変、食道静脈瘤、気管支喘息。平成20年4月より加療入院。肝臓食、アミノレバン、グルアセトにより栄養管理。腹水のため、利尿剤、抗生剤を投与。便秘によりセンノサイド錠を内服していたが、5月中旬より「B.G.S.」を摂取し便通の改善が見られ、センノサイド錠は中止した。また、肝機能低下に伴い血清アンモニアは上昇したが、摂取後は低下した。

【考察及ぴ結論】
便秘は頻繁に見られるが、便秘薬の常用には弊害もあり、慎重な選択と投与が望まれる。「B.G.S.」のような食品により腸内環境を改善させることも、患者の身体に負担をかけず便通を促進させる手段の一つとして有用ではないかと思われる。更に、医薬品の使用量低減も期待できる。


<第24回日本静脈経腸栄養学会>で発表

便通異常を伴う患者に対する新規プレバイオティクス食品の効果 (第3報)

【目的】
便秘症状の改善には先ず適度な運動、食物繊維や発酵乳の十分な摂取、水分摂取等により腸の蠕動運動を促し、腸内細菌叢を整えて腸内環境を改善する。しかし、特に高齢者は加齢による生理的機能低下や様々な疾患により便秘薬に頼らざるを得ない場合が多い。そこで、これまでに報告した新規プレバイオティクス食品「B.G.S.パウダー」(以下、B.G.S.)長期摂取者の調査を踏まえ、便秘への対応を報告する。

 

【方法】
2006年5月から2009年5月までに当院に入院若しくは通院した便通異常を伴う患者15例(男性6名、女性9名、平均年齢75.8歳)を対象に、B.G.S.の摂取期間、便秘改善日数、摂取前後の便秘薬処方について検討した。

【結果】
14例が便秘、1例が下痢であり、B.G.S.摂取が1年以上9例(60%)、1年末満(2.5~8.5ヶ月)6例(40%)。摂取から便通改善までは5日~79日で、軽度ほど改善は早かった。便秘薬は13例で処方され、センノサイド錠41.7%、酸叱Mg2 9. 2‰B.G。S.摂取前後でセンノサイド錠が42錠/月から37錠/月、酸化Mgが16.4g/月から8.6g/月へ低減した。下痢1例では生菌製剤、止瀉剤、消化管運動調律剤が全て中止となった。

 

【考察及び結論】
便秘には大腸の働きの異常による機能性便秘が最も多く、センノサイド薬及び酸化Mgがよく処方される。しかし、痙攣性便秘には刺激性下剤は使用不可であり、又、薬効の漸減による増量等の問題もある。そこで、効果が不十分な場合、増量ではなく作用機序が異なる薬剤の選択、組み合わせが望ましい。B.G.S.は腸内のビフイズス菌の増殖が期待でき、弛緩性便秘には塩類下剤や刺激性下剤と、痙攣性便秘には塩類下剤と、直腸性便秘にはビサコジル坐剤との組み合わせを第一選択とする事も有用である。尚、期間中、CRP・WBCの値・風邪の罹患率は減少傾向が見られた。


<第25回日本静脈経腸栄養学会>で発表

▲TOP